2018年度理事長所信 中牟禮 要

はじめに

 

 遡ること150年前、鹿児島の志士は全国各地の群雄たちとともに、国家の体制を変革させるという歴史的快挙を成し遂げました。当時、その一大ムーヴメントを巻き起こした当事者たちは、まぎれもなく現代でいう青年世代の若者たちでした。この阿久根、長島のまちでも、先人たちが紡いできた長い歴史の上に、37年前、郷土への愛を示すべく、阿久根の若人たちが立ち上がり、阿久根青年会議所の運動をスタートさせました。我々が今、この瞬間においてもまちづくりの担い手として阿久根、長島のまちで運動を続けられることも、ひとえに先人たちが紡いできた歴史の賜物であることを改めて実感し、ここに感謝の意を表明いたします。まちに視点を戻しますと、海、山、川、里といった自然のすべてを凝縮した素晴らしい資源を有する阿久根、長島のまちは、ここ数年来、まさに地方の一自治体としての存亡をかけた激動の局面を迎えております。数年前から提唱される地方創生は、阿久根・長島だけに限らず、もはや全国各地の地方都市において共通の至上命題といえます。人口減少や少子高齢化、国際競争力低下による経済の停滞が叫ばれる中、青年会議所組織の掲げる「明るい豊かな社会の実現」は、今まさに日本全体においても、そして地域の中でも最も必要とされている理念であると実感します。現在、阿久根青年会議所に在籍する会員は、不況社会で育ち青年期を迎えたメンバーで構成されておりますが、我々がこの時に青年期を迎えたことは天命であり、そしてこの難局を打開していくことは宿命であると考えます。阿久根青年会議所はこの地域に根差し、またこの地域にとって必要不可欠な存在として、これまでも、そしてこれからもまちの発展により効果的な運動を展開し、阿久根、長島にしかない価値の創造に寄与してまいります。

 

 

 

子供たちの記憶に刻まれる青少年育成事業

 

 若者世代の減少、労働人口の減少は地方にとって解決しなければならない非常に重要なテーマであります。この問題は今に始まった話ではなく、これまでも行政を主体に様々な政策や実践が図られており、今後においても社会全体で取り組まなければならない課題であります。青年会議所はこのような問題に対して、青年だからこそ、若い世代だからこそ地域に根差した若者育成のきっかけづくりができると考えます。私は若者といわれる世代が地域に残り、また地域を離れた若者が自らの故郷に戻るための動機となる要素の一つに、この地域で得たかけがえのない原体験や脳裏に焼き付く思い出、記憶、いつまでも色褪せることのない郷愁を作り出すことと考えます。この地域に生まれ、育っていく過程においては、この地域で生活している以上、間違いなくこの地で時間を過ごしていくわけであります。その中で充実した体験や思い出をより多く感じ、故郷への愛情を育むことができたとすれば、若者は故郷を愛し、そして故郷に根差す人材として確立することにつながると考えます。阿久根、長島のまちにはここにしかない、ここだけにしかない素晴らしい自然と歴史があります。我々阿久根青年会議所は、今、この地域で時間を過ごす子供たちがやがて大人になったときに、常に脳裏に焼き付いて故郷への思いがあふれ、このまちのために生きたいと思える。そのような事業を、この地域にしかない資源を活用し、実践してまいります。

 

 

 

活力と希望に満ちたまちづくり事業

 

現在、阿久根、長島のまちの中では、加速する人口減少・地方衰退に歯止めをかけるべく官民問わず、様々な地域活性化のムーヴメントが巻き起こっております。地方創生の名のもとに、多様で斬新なアイデアによって地域の魅力を打ち出し、阿久根、長島にしかない価値を創造するべくまちのなかでも多種多様な活動が盛んに行われています。このような時勢において、我々阿久根青年会議所に求められるまちづくりとは、この地域の魅力の最たるが何かをしっかりと認識し、客観的な外の視点からこのまちを捉え、市内外の人と人とがつながり、響きあう運動をおこなっていくことであると考えます。自分たちのまちが今、どのような状況にあるかをまず分析し、次にこのまちで最も輝く価値が何かを考え、そしてその価値を活かした事業を実践し人と人とのつながりを生み出すことで、地域経済及び地域内外の交流人口増加の潤滑油となり、活力と希望に満ちたまちづくりを実現することができると考えます。どこのまちにでもある抽象的な価値ではなく、この地域の最も輝ける価値を掘り起こし、本年度、阿久根青年会議所はこの価値がさらに輝くよう新たな知と融合させた事業を実践してまいります。また、青年会議所組織は市内外に幅広いネットワークと情報網を有しております。このスケールメリットを活かし、この地域にとって最も効果的かつ最も必要なエッセンスを取り入れ、活力と希望に満ちたまちづくりに貢献します。

 

 

 

絆で結ばれた青年組織の構成

 

 現在、阿久根青年会議所は12名という少人数で活動しております。少数ながら、一人ひとりが情熱に燃え、そして誰よりもこの地域の明るい未来を願うメンバーばかりで構成されております。しかしながらそれだけの想いがあっても、実行するためのパワーは人数に比例することも否めない事実であります。また、人数のみならず個々のメンバーが青年経済人として確立し、まちのリーダーとして求められる存在であることも不可欠です。我々が求める明るい豊かな阿久根、長島の実現のためにはさらに多くの力が必要です。そのためには、まず内からの力として会員各自が自己修練によって力をつけ、魅力を発信できるように組織力を強化し、会員相互が絆で結ばれた組織として確立してまいります。さらに、まちづくりへの情熱を青年世代に伝播させ、一人でも多くの同志を取り込み、発信力を増大させてまいります。

 

 

 

結びに

 

 物事には存在する理由が必ずあり、人にも生まれてきた理由が必ずあります。私たち青年にも、この時代に生きる理由があるわけですが、私たちはこの時代を切り拓くため、あえて試練を与えて頂いたと考えます。そしてその試練に立ち向かい、切り拓けるからこそ私たちはこの時代に青年会議所として存在するのではないかと考えます。つまり、私たちには目の前の困難に立ち向かい、乗り越えられる力が存在しているのです。本年度スローガンの絶対積極~天命を知り、宿命に立ち向かい、未来を拓け!~に込めた思いは、前述したどんな苦境でも乗り越えようとする絶対的な積極精神で挑戦し続け、常に前向きに突き進んでいく姿勢を打ち出すために設定致しました。まちも未来を担っていく青年世代である私たち自身が常に明るい未来を見据え、イメージし、立ち向かっていくことこそが、今最も必要とされている姿勢なのです。自分のまちを、自分の生まれた時代、地域を選ぶことはできません。しかしながら今いるこの場所で、この地域を明るい方向へ導くことは必ずできると思います。混沌とした時代に、生まれたことを感謝し、明るく、豊かに、朗らかに、前進していく気概を持ち、阿久根青年会議所は自ら実践し、明るいまちの未来のために全力で挑戦します。

 

 

 

基本方針

 

・いつまでも記憶に残る青少年育成事業の実施

 

・地域の価値を輝かせるまちづくり事業の実施

 

・青年会議所ネットワークを活用したまちづくり事業の実施

 

・会員同士の固い絆の構築

 

・熱い志をもつ同志の拡充

 

・逆境にも前向きに、全力で取り組むマインドの形成