2023年度理事長所信 倉津 成仁

【はじめに】

阿久根青年会議所は阿久根市と長島町を活動エリアとしております。私たちが住み暮らす阿久根・長島は激流が渦巻く日本三大急潮のひとつである黒之瀬戸を隔てており、東シナ海に面した美しい海岸線は景勝地として知られ、多くの観光客が訪れる海水浴場も多数あり、自然と共有する魅力溢れるまちであります。また、温暖な気候活かして農業や水産業が盛んに営まれており、農産物や海産物などの魅力を活かした食のイベントも随所で開催されており、地域資源を生かした交流人口の促進によるまちづくりを推進しております。一方で、まちの現状として人口減少と少子高齢化による地域コミュニティの機能低下や産業の衰退、経済の縮小、社会保障費の増大など、様々な問題が私たちの生活に影響を及ぼすことが懸念されております。私たちはまちの現状を理解したうえでまちの未来の在り方を考える必要があります。

 

【まちのために】

人口減少が続く時代であるからこそ、まちに住む人々とともに喜びを分かち合い、暮らしの中で幸せを感じられる活動が大切であると考えます。まちの発展には人々がつながりを持ち協力することが重要であり、住み暮らす人々が豊かな心を持ち、郷土愛に溢れるまちであれば、未来は明るいと思います。今こそ、私たち青年会議所メンバーが変革の起点として、住み暮らす人々ともに手を取り合って、まちのことを想い笑顔で未来に突き進む必要があります。まず、まちの将来を担う子供たちの未来につなげ様々な世代方々にも喜びを与えられるように、まちに住む人々と協力して活動・運動を展開して参ります。近年はIT社会の変遷によるSNS上での情報発信による様々なコンテンツがあり、生活の中で情報が手に入る時代であります。昨年は、阿久根JC YouTubeチャンネルにて、阿久根・長島の魅力を伝える動画配信を行いました。本年度も対外の皆様に各種事業内容や、阿久根・長島の魅力をホームページ上で掲載し、阿久根・長島に訪れたいと思っていただける情報を、周知することにより地域貢献に努めて参ります。

 

【各会員の活動への想いを高める】

私たちは様々な活動・運動に果敢に挑戦し、LOM内だけでなく鹿児島ブロック協議会・九州地区協議会・日本本会への出向者も輩出して参りました。しかしながら、ここ数年の正会員が集まるLOMの例会の出席率は6割~7割程度であり、全会員にご参加いただける例会を開催することが叶わない現状であります。もちろん、仕事やJCの出向役員の公務など様々な理由で参加出来ないこともあるとは思いますが、例会は会員の皆様との交流を深める場であり、各種例会行事などで個々の資質向上を図れる場でもあると私は思います。また、例会に参加しなければ理事会報告や委員会報告などの情報共有も出来ません。全会員が参加したいと思える例会を開催することが今の阿久根青年会議所には必要であると思います。活動・運動を展開するときの阿久根青年会議所メンバーの団結力は素晴らしいと思っております。まちのために今一度、各会員の活動に対する想いを高めて組織としての成長を促進することが急務であります。本年度は各会員がすべての活動に想いを込めて一致団結しなければなりません。

 

【会員拡大と組織力向上】

これからのまちの未来を見据えて活動するためには、時代の流れによる新たな地域課題や多様なニーズに対応するために組織内の新陳代謝と基盤再整備による組織力向上が必要であると考えます。そのためにも、全会員が同じ志のもと会員拡大に尽力し、新たな仲間とともに活動に必要な多種多様な考え方と情報を共有し、組織内の新陳代謝を促すことが必要であります。また、会員拡大の相乗効果として、新たな仲間との交流の機会が各会員のモチベーションを向上させて、活動・運動への士気も高めることにつながります。さらに、新たな仲間とともに会員同士の絆を深めることで組織基盤がより強固となり、組織内での役割の細分化と情報共有の円滑化にもつながります。多くの仲間とともに志をひとつにしてまちの未来を見据えて活動するために会員拡大と組織力向上に努めて参ります。

【出向の機会】

本年度は鹿児島ブロック協議会第49代会長である中村壯君を輩出させて頂く大変名誉な機会を頂くこととなりました。第44代牟田真也歴代会長以来の輩出となりますので5年振りでございます。LOMにとりましても大きな学びの機会であり、鹿児島ブロック協議会との情報共有と推進事業の連携が深まる素晴らしい一年となることが期待されます。また出向の機会は鹿児島ブロック協議会のみならず、九州地区協議会、日本本会と様々な地域での活動と各地会員会議所メンバーとの出会いの機会を得られることも青年会議所活動の醍醐味のひとつに挙げられます。各会員が出向先でLOM内では経験出来ない事業構築や学びを得ることで各会員の意識変革と資質向上を促進し、出向先での各地会員会議所メンバーとの絆も芽生え、LOM間においても良い影響をもたらすことにつながります。出向の機会がもたらす各会員の成長が、まちの未来を牽引する人財の育成につながると信じております。会員の皆様には出向の機会を積極的に挑戦して頂きたいと存じます。

【結びに】

私が阿久根青年会議所に入会して最も良かったと思うことは、仲間たちと想いを共有してまちのために活動・運動を展開できることであります。その中でも思い出深いのは、昨年開催されました鹿児島ブロック大会in阿久根です。コロナ禍でありながらも阿久根市の後援のもと多くの来場者が会場に集まる大会となりました。私たち阿久根青年会議所メンバーにとりましても、まちでイベントをすることへの閉塞感を払拭する意義深い大会であったと感じております。大会を通じて阿久根市民や様々な地域の方々との交流から生まれる活気と各LOMメンバーとの交流による一体感は現地開催ならではの高揚感がありました。主管LOMとして全会員で一致団結してブロック大会の運営に携われた時間は一生の宝物であります。この貴重な経験から私が得たものは、仲間とともに想いをひとつに活動することの誇らしさと時代の流れに関係なく、現地で様々な人々と交流できることの素晴らしさであります。これまでの活動の経験や学びを糧といたしまして、本年度のスローガンは「まちのために~想いと行動で 輝く未来へ~」を掲げさせて頂きました。スローガン同様に輝く未来へ突き進むべく会員一同、まちのために想いを込めて活動・運動に邁進して参ります。

2023年度 一般社団法人 阿久根青年会議所の活動へのご理解とご協力をそして、より一層の指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。